殺陣用 演舞刀の製作
かつて製作していた時代劇風現代劇の自主製作ドラマの続編用に出来のそこそこ良い演舞刀が欲しいなァと思ったのですが、竹光やジュラルミン等の演舞刀は高価で手に入りません(涙)
という事で、比較的安価に殺陣用を作る事が出来ないかと思い、普通の模造刀を分解し、各パーツの生産及び組立を行ってみました。いきなり通常の大刀に挑戦するのは気が引けるので、ひとまずセットでついていた小刀で試験的に行う事にしました。
…と思って挑戦してみたのですが、途中 失敗を繰り返したりもして完成までに2年も経過してしまいました(爆) もしかしたらコスプレ用か何かで使われる木製模造刀を購入した方が安価なのでは?と今更ながら思い、かなり落ち込んでおります…。でも、形状はこちらが気に入っていたので、ひとまず良しとしたいと思います。というか、そう自分に言い聞かせています(涙)
切羽はプラ板を加工。はばき、鍔、縁、柄、頭金は全てレジン製。刃 及び 鞘は木製です。
↓こちらが完成した演舞刀。
かなりハレーションを起こしてしまい それらしく見えますが、あくまで殺陣用、映像・写真推奨です(苦笑)
↓左は紫頭巾用演舞刀。紫色の組紐を巻いてあります。
映像撮影を考慮し、また、微妙に手入れされていない真鍮っぽく見せるため、はばき(金色のパーツ)は塗装後、あえて つや消し仕上げにしました。美大卒の知人曰く「ここもテープを巻いて刀と同様、ギラギラに輝かせて金属っぽさを表現して欲しかった」との事でしたが、その場合は刀身の部分と はばきの部分の差が明確にならず、しかもギラギラ輝いている部分が多くなり かえってチープに見えそうな予感がしたので、このようにしました。
↓柄の部分
柄の色は、原型では灰色だったのですが、水戸黄門等の時代劇を参考に白色にしました。アイボリーの方が良いかなとも思いましたが、塗装が剥げても樹脂が白色なので目立たないかなァと思い、白色にしました。
某サイトの柄巻きの方法を参考に巻いてみました。元となる模造刀分解前に撮った写真と、サイトを参考に巻いたのですが、どうやら1回余分に巻いてしまった模様(汗)とはいえ、殺陣用なのでこれで良しとしよう!
↓鞘の紐を通す部分はレジン製。
↓複数本 並べた様子
やっぱり、独りで複数本作るのはキツかったです。
↓鞘に収めた様子
鞘は一つ一つ手作業による製作なので、出来にバラツキが あります(苦笑)
↓生産途上の各パーツたち(一部)
これらのパーツ生産当時はシリコン型製作に初挑戦した頃で、空気穴の方向性等を無視して型を作っていたため、チラホラ大きめの気泡が入っています(汗) 目立たないかなァと思いつつ、何気にパテ盛りしたりするあたり、自分って神経質だなァと思っては落ち込んでおります…。いやはや、ほんと自分の技術が未熟で御恥ずかしい限りです。
↓はばき
当初、低融点金属版も作ってみたのですが、私の技術が未熟故に断念し、レジン製としました。この方が微加工もし易いですし…(涙) 元となる模造刀のはばきは、縁や頭金と同じ色でしたが、“昔の時代劇”の演舞刀を目指しているので、あえて真鍮色っぽい金色を施しました。
[問題] この中に1つ、元となる模造刀についていた金属製の縁があります。
さて、どれでしょう(笑)
これらの縁は 金色に塗装後、黒色アクリル絵の具で汚し塗装を施しております。金属の感じを表現するのに つやあり仕上げの方が好ましいのかもしれませんが、映像撮影を考慮して、あえてつや消しにしました。
で。
問題の答えですが、一番右側にある縁が本物です(笑)
↓刃の造型 及び 仮組みの状態
刃は木製。ホームセンターの工房でジグソーを借りて この形に加工、帰宅後に鉋で削って形を整えています。その後、一部パテ盛り 及び ペーパ掛けを行い、最後にアルミテープを貼って完成です。もはや量産作業から自作になっているという(笑) ちなみに鉋は 上写真のように置かないように注意しましょう!底面にある刃が欠ける恐れがあります…これは悪い お手本という事で…(苦笑)
↓木製の刃にアルミテープを貼っている様子
刃の部分については塗装の方が恐らく完成度は上がるかと思いますが、殺陣用の為、メンテナンス等を考慮して、あえてアルミテープを貼る事にしました。昔でっち上げた模造刀では100円ショップで購入したアルミテープを使用しましたが、今回は手に入らず、ホームセンターで購入した高価なものを使用。でもこれ、かえって粘着力があり過ぎて若干作業しづらかったです(涙) はみ出たアルミテープはデザインナイフで取り除きます。アルミテープの繋ぎ目を可能な限り目立たせないようにするため、面積の小さい側面で重なるようにしています(説明下手でスミマセン…)。
↓一通り出来たパーツたち
上写真・中央、左から、はばき、切羽、鍔、縁、頭金、目貫、柄。(名前、かなり うろ覚えです、違ってたらスミマセン!)
上写真・下の紐は、ネットで購入した組紐。いくら量産を検討しているとはいえ、ちょっと多すぎ(苦笑) 1反(50 m 巻)単位でないとダメって言われたので、とりあえず1反ずつ購入しました。右の紐は紫頭巾用の組紐。実はこれを購入する前に、ハンズで買った白色の組紐を紫色に染めてみたんですが、かえって手間が掛かるので、ネット再検索の後、こちらを採用しました(汗)
↓ちなみに紫組紐・染めてみたバージョン
なんか…染めている最中の様子って見様によってはグロテスクですよねぇ。私、ホラーとか苦手なので この作業は あまり良い気持ちは しません(涙) まぁ、苦労して染めた甲斐があって出来は まぁまぁ だったんですが、紫というよりは赤が強く出てしまい、映像を通すと赤色に映ってしまうのが ほぼ間違いありませんでした。また、一度に染められる量にも限りがありますし、万が一、組紐を追加生産するとなった場合、常に同じ染色に保つ事が出来るのか心配だったので、今回はボツとしました。
最後に、演舞刀を複数製作したのは良いのですが…置き場に困り、また、積み重ねて置いたら破損しそうだったので、思い切って無駄に専用の収納箱を作ってみました。
↓こちらが完成した収納箱(上箱は外しています)
何だか…収納箱を作ったせいで余計に置き場に困るという(苦笑)でも、少なくとも演舞刀の損傷は防げると思いますので良しとします。ただ、肝心の演舞刀を作ったは良いけど、今後 自主製作ドラマの続編を作る機会が あるのかが微妙になってきました…(汗) しかもこれ小刀で、実際に殺陣シーンの撮影で使いたいのは大刀ですし…(爆) でもまぁ、何となく製作工程の感じは掴めたので、大刀の製作も いつか!(もはや持道具を作って完成させた事の達成感で お腹いっぱい…苦笑)
※ 本記事で掲載した殺陣用演舞刀は あくまで個人的製作を目的としており、
販売等は一切 行いませんし、出来ませんので予め御了承下さい。
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